不定期!!豊田代表のおススメの一冊2 古川薫『松下村塾』

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「不定期!!豊田代表のおススメの一冊」2


このコーナーでは代表の豊田がみなさんにおススメの本を紹介していきます。
 第2回は古川薫『松下村塾』(講談社学術文庫)です。


「松下村塾」は「しょうかそんじゅく」と読みます。

江戸時代の終わりから明治時代の初めにかけて、山口県萩市にあった私塾です。そこで教えていた先生を吉田松陰(よしだしょういん)といいます。


吉田松陰は幕末の混乱期、ペリーの黒船来航の際に、

じっさいに「いかだ」に乗って、黒船に横付けしてよじ登り、

ペリーに対して、


「アメリカに連れて行ってくれ!!」


と言った人物です。

どれだけ行動力があったか、このエピソードだけで分かると思います。

日本は江戸時代、250年近く海外とほとんど関わらない、いわゆる「鎖国」をしていました。その期間で海外は新しい兵器を作り、新しい発明品を作り、強くなっていました。

そんな海外の国が、日本を開国するように迫ってきたのですが、

松陰は日本が海外と戦えるくらい強くなる必要があると考えていました。

しかし、日本には最新の武器も、工業技術もありません。

そこで松陰自身が海外に行って、新しい知識を学び、日本に持ち帰り、

日本を強い国にしていこうと志したのです。

そんな理由があって黒船に乗り込んだのでした。


ところが、ペリーは松陰のアメリカ行きを許可せず、

松陰は当時禁止されていた海外渡航をしようとした人物として牢屋に入れられました。


しばらくして何とか牢屋を出ることができたのですが、

地元の村から出ることは生涯許されず、

叔父である玉木文之進が開いた「松下村塾」という塾の先生となりました。

そんな松陰のもとに村の若者、子どもたちが徐々に集まってくるようになります。

子どもたちにとって、松陰の話はいつも新鮮で、松陰が語る世界の話、日本の歴史の話、国のありかたの話など、聞きたこともないような話に若者たちの心は奪われていきました。次第に村の外からもたくさんの若者が集まるようになり、松下村塾は全国でも有名になっていきます。


松下村塾は8畳ほどの小さな塾ですが、そこに集まった若者には、

明治維新の立役者のひとりである高杉晋作やそのライバルの久坂玄瑞、初代総理大臣の伊藤博文や3代目の総理大臣・山形有朋。他にも明治維新で活躍する品川弥次郎、吉田稔麿、入江九一、野村靖、前原一誠などそうそうたる人たちがいます。

彼らは松陰から世界のこと、日本のこと、人間にとって大切なこと、自分が今すべきことを習い、行動することで日本を変えていきました。


松陰は危険思想を持っていることを江戸幕府から危険視され、安政6年に死刑となってしまいますが、松陰の弟子たちは江戸幕府を討幕し、

明治新政府をつくることに成功します。そして弟子たちは松陰がなしえなかった、海外への留学、技術を日本に持ち帰るという夢を師匠に代わって果たすのでした。


そんな実話にしては出来過ぎたストーリーをこの1冊を読むことでほぼ完全に自分の知識にすることができます。


吉田松陰の本当のすごさは、新しい時代のことを見すえることができる想像力でも、10歳で難しい中国の書籍をたくさん読んで暗記していたという頭の良さでもありません。

本当にすごいのは、「誰もが無理だと考えていることであっても、絶対に成功すると信じて行動する」、そんな行動力と、許せないことであれば命を懸けてでも正すことができる勇気と素直さです。


吉田松陰の死後、150年以上が経過しましたが、

松陰の志は今も消えることなく語り継がれています。

そんな松陰の一生を学ぶための入門書として、この1冊をぜひ、手に取ってみてください。皆さんも、なにかヒントをもらえると思います。

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