教育情報サイト「リセマム」に滝野川高等学院の取り組みが掲載されました

query_builder 2026/07/29
教育情報サイト「リセマム」に滝野川高等学院の取り組みが掲載されました

このたび、教育情報サイト「リセマム」が運営する「ミツカル教育通信」に、フリースクール滝野川高等学院のインタビュー記事が掲載されました。

記事のタイトルは、

「フリースクール滝野川高等学院が紡ぎ出す、異年齢の絆。卒業後まで続く“一生の居場所”とは」

です。

今回の記事では、私がフリースクールを設立した理由から、異年齢教育、学習支援、学校との連携、保護者支援、卒業後のサポートまで、滝野川高等学院がこれまで取り組んできたことを幅広く取り上げていただきました。

長時間にわたる取材でしたが、私たちが日頃から大切にしていることを丁寧に聞き取っていただき、非常に読み応えのある記事にまとめていただきました。

この記事を通じて、滝野川高等学院が単に「学校に行けない子どもが昼間に通う場所」ではなく、子どもたちが自分らしく成長し、その後の人生を歩んでいくための教育機関であることを、少しでも多くの方に知っていただければと思っています。


高校教員時代に感じていた「時間の足りなさ」


記事の前半では、私がなぜフリースクールを立ち上げたのかについてお話ししています。

私はもともと高等学校や通信制高校で教員をしていました。そこでは、小学校や中学校の頃から不登校を経験してきた生徒たちと多く関わってきました。

高校教員の仕事は、生徒を3年間で卒業させ、その先の進路へ送り出すことです。しかし、不登校を長く経験してきた生徒の場合、学習だけでなく、生活リズム、体力、人間関係、自信、将来への見通しなど、さまざまな面を少しずつ立て直していく必要があります。

ようやく本人が元気になり、学習にも向かえるようになり、これから大きく伸びていきそうだというところで卒業を迎えてしまうことが何度もありました。

「もうあと1年あれば」
「あと2年関われれば」
「もっと早く出会えていたら」

教員時代、私はそのような思いを何度も抱きました。

高校の3年間だけで、長年の学習の遅れや傷ついた自尊心をすべて取り戻そうとすれば、どうしても急仕上げになってしまいます。大学進学を考える場合には、小学校、中学校、高校と積み重ねてきた学習が必要です。高校に入ってから初めて準備を始めても、本人が本当に行きたい学校ではなく、現時点で合格できる学校を選ばざるを得ないこともあります。

だからこそ、小学生や中学生の段階から関わり、時間をかけて子どもの成長を支えられる場所をつくりたいと考えました。それが滝野川高等学院の出発点です。


卒業したら終わりではない


もう一つ、フリースクールを設立する大きな理由となったのが、卒業後の支援です。

高校教員時代、進学した卒業生が大学や専門学校を中退したという話を耳にすることがありました。

私は、「相談に来てくれればいいのに」と思っていました。しかし、高校教員の主な仕事は、今在籍している生徒を支援することです。卒業生の相談にいつまでも応じ続けることは、学校という組織の中では簡単ではありません。

けれども、子どもの人生は高校卒業で終わるわけではありません。

大学に進学してから困ることもあります。就職してから人間関係に悩むこともあります。仕事を辞めたくなることもあれば、家庭生活の中で行き詰まることもあります。

そのようなときに、かつて自分を知ってくれていた大人や仲間がいる場所へ戻ることができる。それは、人生を歩むうえで大きな安心につながります。

滝野川高等学院では、卒業後であっても、「いつでも戻ってきていい」「いつでも相談に来ていい」と伝えています。

これは単なる温かい言葉ではありません。卒業生を支えることそのものを、私たちの正規の仕事として位置づけています。

小学生や中学生の頃から私たちを信頼し、通ってくれた子どもたちは、滝野川高等学院という場所を一緒につくり、育ててくれた存在でもあります。その子どもたちを卒業と同時に切り離すのではなく、その後の人生まで見守る。それが、私たちの考える「一生の居場所」です。


生徒の声から生まれてきた多様な取り組み


記事では、滝野川高等学院のさまざまなコースについても紹介していただきました。

現在、私たちはフリースクール、通信制高校サポート、学習塾、野球活動、大学生支援、放課後等デイサービスなど、幅広い活動を行っています。

これだけを見ると、最初から綿密な事業計画を立てて拡大してきたように思われるかもしれません。しかし実際には、ほとんどの活動が目の前にいる一人の生徒の声から始まっています。

「中学生でも通えますか」
「小学生でも大丈夫ですか」
「野球をしたいです」
「学校に戻った後もここに来たいです」
「大学のレポートが書けません」
「履修登録の仕方が分かりません」

その一つひとつの困りごとや願いに対して、「では、どうすれば実現できるだろう」と考えてきた結果が、現在の滝野川高等学院です。

野球活動も、一人の生徒の「野球をしたい」という言葉から始まりました。最初は選手が足りず、インターネットで協力を呼びかけました。すると1週間ほどで人が集まり、現在では子どもたちだけで一つのチームをつくれるまでになりました。

学習塾は、学校復帰した生徒の「昼間は学校があるけれど、ここには通い続けたい」という声から生まれました。放課後に通える塾があれば、学習を継続できるだけでなく、学校で感じたストレスや悩みを、昔から自分を知るスタッフに話すこともできます。

大学生支援も同様です。

高い学力があっても、履修登録、スケジュール管理、レポート作成、提出期限の管理などにつまずく大学生がいます。教科の内容を理解する能力と、大学生活を運営する能力は別のものです。

けれども、その困りごとは周囲から見えにくく、本人も「なぜ自分だけできないのだろう」と苦しんでいます。

一人の大学生との出会いをきっかけに始めた支援は、今では多くの大学生を卒業まで送り出す取り組みへと成長しました。

教育機関が子どもを既存のコースに当てはめるのではなく、目の前の人の困りごとに合わせて自らの形を変えていく。この柔軟さこそ、民間教育機関である私たちの大切な役割だと考えています。


異年齢だからこそ生まれる力


今回の記事の大きなテーマの一つが、異年齢のつながりです。

滝野川高等学院には、小学生、中学生、高校生、大学生、そして社会人になった卒業生まで、さまざまな年代の人が集まっています。

一般的な学校では、同じ年齢の子どもが同じ学年に集められます。その仕組みによる利点もありますが、一方で、子ども同士の比較が起きやすくなります。

同じ年齢であるために、

「みんなはできているのに、自分だけできない」
「あの子より自分は遅れている」
「この年齢ならできて当然なのに」

と感じやすくなるのです。

しかし、異年齢の集団では見え方が変わります。

高校生としては少し幼く見える子でも、小学生から見れば頼りになるお兄さんやお姉さんです。少し落ち着きのない小学生がいても、中学生や高校生は「まだ小学生だから」と自然に受け止めます。

他者に対する許容度が広がると、自分自身に対する許容度も広がっていきます。

人の未熟さを許せる人は、自分の未熟さも許せるようになります。

また、年下の子どもを見ることは、過去の自分を見ることでもあります。かつて自分も不安で、教室に入れず、人とうまく話せなかった。しかし今は、年下の子に声をかけ、ゲームに誘い、困っている子を支えることができる。

そこに、自分自身の確かな成長を感じることができます。

反対に、年上の生徒や卒業生を見ることは、未来の自分を見ることです。

「あのお兄さんのようになりたい」
「あのお姉さんのように進学したい」
「卒業してもここに戻ってこられるんだ」

そのような具体的な将来像を身近に見ることができます。

異年齢集団の中では、過去の自分、現在の自分、未来の自分が、一つの空間の中に同時に存在しているのです。


子ども同士だから起こせる奇跡


記事では、かんしゃくを起こしていた小学生と、その子に声をかけた小学6年生のエピソードも紹介されています。

感情が高ぶると激しく暴れてしまい、大人がどれだけ声をかけても落ち着けない子がいました。

ある日も、その子が激しいかんしゃくを起こし、スタッフが対応に苦慮していました。そのとき、一人の小学6年生が近づき、

「明日、ぬいぐるみを持ってきてあげるから泣きやんで」

と声をかけました。

すると、あれほど激しかったかんしゃくが、すっと収まりました。

翌日、その小学6年生は約束通りぬいぐるみを持ってきました。受け取った子は、嬉しそうにぬいぐるみを抱いていました。

その日を境に、かんしゃくの回数は次第に減り、やがて学校へ戻ることができました。その後は中学受験にも挑戦し、現在は私立中学校で学んでいます。

私たち大人は、教育や心理学を学び、さまざまな支援方法を考えます。しかし、子ども同士の関係の中では、大人の理屈を超えた出来事が起こります。

私たちスタッフの仕事は、すべてを大人の力で解決することではありません。子ども同士の力が自然に生まれる環境を整え、その最初のきっかけをつくることです。


自尊心を守りながら学び直す


学習支援については、「苦手を無理に克服させるのではなく、得意なことから伸ばす」という考え方をお話ししました。

不登校を経験した子どもの中には、勉強に対して強い劣等感を抱いている子が少なくありません。

中学生や高校生に、小学生向けの教材を渡して「ここからやり直そう」と言えば、学習内容としては正しいかもしれません。しかし、「この年齢なのに自分はこんな問題もできない」と感じ、子どもの自尊心を傷つける可能性があります。

そこで滝野川高等学院では、英検、漢検、数検、歴史能力検定、世界遺産検定など、さまざまな検定試験を活用しています。

検定であれば、年齢ではなく自分の力に合った級から始めることができます。高校生が漢検7級に挑戦しても、それは「小学生の勉強をやらされている」のではなく、「検定合格を目指している」という前向きな経験になります。

一つの検定に合格すると、「自分にもできた」という自信が生まれます。その自信が、別の教科への挑戦につながります。

大人が「苦手な数学もやりなさい」と命じるのではなく、子ども自身が「今度は数検にも挑戦してみようかな」と言えるようになる。

その言葉が出たとき、初めて本当の学びが始まるのだと思います。


子どもの人生と保護者の人生を分けて考える


今回の記事では、保護者支援についても大きく取り上げていただきました。

不登校に悩む保護者の多くは、長い間、孤独と不安を抱えています。

「このままで大丈夫なのだろうか」
「自分の育て方が悪かったのではないか」
「将来、社会に出られるのだろうか」

初回の相談で涙を流される方も少なくありません。

私たちは、子どもの状態だけでなく、保護者自身のお話をしっかりと伺います。

その際に大切にしているのが、「子どもの問題」と「保護者自身の人生」を切り離して考えることです。

子どもが不登校になると、保護者も自分の時間を失ってしまいます。仕事を辞めたり、外出を控えたり、一日中子どもの様子を気にしたりするようになります。

だからこそ私は、保護者の方に、

「お子さんがここにいる時間は、子どものことを考えなくてよい時間にしてください」

とお伝えしています。

趣味を楽しんでもよい。買い物に行ってもよい。友人と会ってもよい。昼寝をしてもよい。

保護者が自分の人生を取り戻し、笑顔になることは、決して子どもを見放すことではありません。

むしろ、保護者が明るい表情でいることが、子どもにとって大きな安心になります。

子どもの人生と自分の人生を分けて考える「自他分離」は、親子がともに回復していくうえで、とても大切な視点です。


不登校は人生の結論ではない


記事の最後に、私はこれまで関わってきた子どもたちについてお話ししました。

私はこれまで16年間にわたり、1,000人を超える不登校の子どもたちや保護者の方々と関わってきました。

活動の初期に出会った子どもたちは、今では30歳前後になっています。就職し、転職し、結婚し、家庭を持ち、それぞれの人生を歩んでいます。

もちろん、大人になれば新たな悩みも生まれます。仕事がうまくいかないこともあります。人間関係に悩むこともあります。

しかし、かつて不登校だったという理由だけで、その人の人生が決まってしまうことはありません。

不登校は、人生の長い道のりの中の途中経過です。

成長のプロセスの一つであり、人生の結論ではありません。

私は多くの卒業生の姿を見てきたからこそ、自信を持って言えます。

子どもたちは大丈夫です。

大切なのは、今すぐ一般的な道へ戻すことではありません。その子に合った環境の中で、安心して人と関わり、自分の得意なことを見つけ、小さな成功体験を積み重ねることです。

そして何より、周囲の大人が「この子は絶対に大丈夫だ」と信じることです。

今回、リセマムの記事では、滝野川高等学院の教育実践を大変丁寧に紹介していただきました。

異年齢のつながり、生徒の声から生まれる活動、卒業後まで続く支援、保護者の人生も大切にする姿勢。

それらはすべて、目の前の一人ひとりを大切にしてきた結果として生まれたものです。

滝野川高等学院は、これからも学校の代わりになることだけを目指すのではなく、子どもたちが社会の中で自分らしく、自分の足で生きていくための「自立の拠点」であり続けたいと考えています。

そして、卒業しても、進学しても、就職しても、困ったときにはいつでも戻ってこられる。

そのような「一生の居場所」を、これからも子どもたちとともにつくり続けていきます。


掲載記事は、以下からご覧いただけます。

https://resemom.jp/kyoiku/takinogawa-high-school-interview/


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滝野川高等学院

住所:東京都北区浮間1丁目1−6 KMP北赤羽駅前ビル3F

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