月曜日について
近頃、梅雨明けもまだだというのに、急に暑くなってきましたが、皆様お変わりないでしょうか?
暑い季節になると、「家から出たくない」と思う方が多いのではないでしょうか?
今回は、そんな、「家から出たくない」ということについてのお話です。
暑さに関わらず、最も家から出たくないなと思う回数が多いのは月曜日の朝ではないでしょうか?
ひょっとすると、「仕事や学校が楽しくて仕方ない!」という人もおられるかもしれませんが、多くの人は月曜日に憂鬱になると思います。
でも、「行かなければならない」という仕事や学校といった強制力が働くことで、皆様も自分も渋々家から出るのですが、ここに例外があります。
その例外とはなにか? 本校はフリースクールと通信制サポート校ですので、本ブログを読んでくださる方には、ピンと来た人も多いかもしれません。そう、不登校の生徒です。
どういうことか説明すると、自分も元不登校ですのでその時の感覚をもとに話すことになりますが、「学校に行かなければならない」という気持ちが弱いので、月曜日や長休み明けの登校初日に、学校に行けなくなるケースが多いのです。
じゃあ、学校に行かなければという気持ちが、なぜ弱いのか? ここが不登校には様々な原因があるといわれるゆえんだと自分は思っています。
例えば、自分の場合は、そこまで学校という場所が面白いものでもなければ、学校で勉強する意味も必要性もわからない。だけど、学校では勉強をしなければならず、成績で評価される。みんなはしっかり勉強をしているけれど、なぜそんなに必死にならないといけないのか、という気持ちがあったと思います。
実際、この気持ちのもとになった理由はいくつもあると思います。 小学生から中学生に進級すると、勉強の内容やそこで学ぶ学問の質(難しさともいえるかもしれませんし、専門性ともいえるかもしれません)が大きく変わります。 それに伴い、中学生に上がると、なぜか小学校で同じだった学友たちも、雰囲気が変わり始めるのですよね。そういった変化についていけなかったのも理由なんじゃないかなと思います。
これはあくまで、自分の理由でしたが、他にもたくさん理由があるともいます。わかりやすいのであれば、いじめや人間関係を原因とするもの。自分のような学力的な問題もあるとおもいます。 居心地の良い家に長い間居て、学校という場所に戻るときに、そういった学校に対する思いの薄さがきっかけとなり、不登校になるのだと自分の経験上考えています。
であれば、不登校を治すにはということで、簡単に言えばその学校に対するネガティブな感情を取り除けばいいのですが、意外に子ども本人も、なぜに学校に行きたくないのかがわからなかったりするのです。だからこそ、不登校の学校復帰は難しいともいえるのですが。
さらに、時間がかかればかかるほど、戻りづらくなるのも事実です。
皆さんも、週末の祝日から月曜日に変わるタイミングと、長期休暇から復帰するタイミング、どちらが疲れるでしょうか?
おそらく、長期休暇からと答える方がほとんどだと思います。 不登校が長くなればなるほど戻りづらいというのは、つまりそういうことです。
不登校生徒の場合は、「戻る」という必要性を薄く感じていたり、「今更」というような感情がついてきたりすることで、普通の人が休み明けに感じる疲労度より、大きい疲労度を感じます。
だからこそ、本校でもこの「休み」に対して、とても気を使っています。不登校の復帰には、タイミングというものが重要になりますし、休みというものにも気をつけなければならないからです。
今回は、「休みと初日」という面に関して焦点を当てて書いてみましたが、不登校生徒の理解や、それをもとにした不登校の復帰のための支援の一助になれば幸いです。
中塚
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