滝野川の異年齢交流
こんにちは!スタッフの戸口です。
今回は、滝野川での異年齢交流の様子についてお話ししていきます。
1.異年齢交流について
日本の伝統的な学校は年齢で学年を区切り、それぞれの段階に応じた学習内容を設定して教育を行ってきました。年齢による区分が絶対的であり、公立の小中学校では飛び級も留年も基本的にありません。
もっとも地域の人間関係が強い影響力を持ち、近所づきあいや親戚づきあいが今より盛んだった時代は、住んでいる地域や家庭内で異年齢交流の機会がたくさんあったので、大きな問題にはならなかったようです。
しかし今では地域の交流はどんどん少なくなり、核家族化も進行しきったことで、異年齢交流の機会はグッと減ってしまいました。そんな中で異年齢交流を再び活発化させて、子どもたちの社会性を育てようとする流れが生まれています。
文部科学省の国立教育政策研究所は平成23年に「子どもの社会性が育つ『異年齢の交流活動』」という資料を公開し、学校活動の中で異年齢交流を復活させることで、子どもの社会性の基礎となる部分や、人と関わろうとする気持ちを育むことの重要性を主張しています。
このように異年齢交流は、子どもたちの成長にとって、とても大きな意味を持っています。もっとも、生徒数が少なく教室もあまり大きくないほとんどのフリースクールは、この異年齢教育を取り入れており、その点では一般的な学校教育よりも充実しているといえるでしょう。
滝野川高等学院もその例にもれず、異年齢交流が盛んです。ただ、滝野川で生まれている異年齢交流は、皆さんの想像と少し異なっているかもしれません。どうしてでしょうか。
2.滝野川の異年齢交流
滝野川の異年齢交流は、異年齢も異年齢。フリースクールに通う小中学生だけではなく、軟式野球チームの活動に参加する人や、大学院受験の対策をする大学生など、小学生から社会人まで多様な人々が関わりあっています。
年下の子どもたちは、先輩たちの立ち振る舞いや話す内容を受け取って成長のイメージを獲得し、年上の人たちにとっても、年上としての自覚や教育・コミュニケーションに関わるたくさんの学びを得ることができるでしょう。異年齢交流における相互作用は、学校内のグループワークなどとはまた違った段階の効果を生み出します。
例えば、異年齢交流の中で”お兄さん””お姉さん”的ポジションに位置づけられた子どもは、”他者に何かをもたらすことができる自分”として、自己肯定感を高めることができるかもしれません。また自分より年下の子どもたちが勉強を頑張っているのを目にしたときには、自分も頑張ろうとモチベーションを上げることもできます。
そんな”お兄さん””お姉さん”の頑張りは、1つの教室のなかで子どもたちに伝播していくはずです。そんな循環が、小学生から大学生・社会人という幅広い年代のなかで巻き起こっているというのは、滝野川の魅力の1つです。
学習塾と一体化しているフリースクールというのは他にもあるようですが、大学生のレポート作成や大学院進学のサポート、外部の大学生や社会人が参加する野球の活動まで併せ持っているのは、全国的に見ても限りなく珍しいと思います。この”融合”が、魅力的な相互交流をもたらしているのです。
おわりに
今回は異年齢交流と、それを生み出す”融合”についてお話ししました。これこそ、滝野川の大きな特徴の1つなのだろうと思います。実際に私が通っている大学院で滝野川の活動を先生や学生の方々にお伝えすると、「恐るべきニーズへの対応力だ」と驚かれることが多いです。
そして滝野川におけるあらゆる融合は、異年齢交流以外にも何か注目すべき相互作用を生み出しているような気がしています。今後も生徒の成長をよく観察して、滝野川にどんな魅力があるのかこのブログでお伝えしていければと思います。ここまでお読みいただきありがとうございました。
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