続々の学校復帰と生徒の入れ替わり～4月の滝野川を振り返る～ | 北区でフリースクールを提供し自分のやりたいことを見つけられるサポートをします

3月末から新規の入校が相次ぎ、

気付けばフリースクール・サポート校で40人、塾で20人くらいの大所帯となりました。それぞれの通う日数、時間帯はまちまちなので、

平常の教室は、写真のような感じで同時に10人前後がいるような感じになっています。

しかし、そろそろ教室に入れる人数も限界に近付きつつあり、

あまり人数が増えてしまうとせっかくの滝野川の良さである、

「手厚さ」、「面倒見の良さ」、「ていねいさ」という魅力が薄れていってしまいます。

このままだと、新規の入校を待っていただくしかないな、と思いながら4月の新学期を迎えたわけですが、

4月の滝野川は「学校復帰ラッシュ」となりました。

2年ちかく在籍している小学5年生が、約2年ぶりに所属小学校に通えるようになったのは、嬉しい誤算でした。

恥ずかしがりやで大人数が苦手で、すごくマイペースだったY・Tさんは、

フリースクールに来たての頃は、わがままをいって若いスタッフを困らせたり、みんなでボードゲームをして遊んでいるときにいきなり「マイル―ル」を作って、そのゲームの持つゲーム性をめちゃくちゃにしたりしていました。

勉強も机にじっとしていられず、あっちへフラフラ、こっちへフラフラとしていましたが、

ここのところはなかなかお姉さんになってきて、

自分より年下の子どもたちと遊んであげたり、年上の中学生の生徒と一緒に待ち合わせをして、お母さんの送り迎えなく教室に来られるようになったり、苦手な漢字プリントをじっと我慢してやり切ったり、ずいぶん成長していました。

他にも小中学生を中心に5人ほど続々と学校復帰を果たし、

教室の受け入れも空きが出てきました。

しかしそういった結果が出ていることが口コミで広がっていることもあり、学校復帰→フリースクール卒業のペースよりも、

新たな入校希望者のペースが早くなり、結局のところ、4月だけで卒業者と同数の入校者となり、5月からの入校希望の人を合わせると3月よりもさらに数名、人数が増えているという現状です。

教室で過ごせる許容人数という点ではまだまだいけるとは思いますが、

「手厚さ」、「面倒見の良さ」で考えるなら、同時にいられる人数はあと5名くらいが限界なのかな？と思っています。

そのため、6月以降、「週4~5日コース」での受け入れが難しいケースが出てくる見込みです。それに伴い「週2～3日コース」も8月くらいには一杯になってくる可能性があります。一方で「週1日コース」は今年に関しては曜日によっては難しいものの、まだまだ受け入れが可能だと思っています。

もし、週3日以上の登校を希望される方がこの記事をお読みになっている場合はなるべく早くにお問い合わせ頂ければ幸いです。

さて、近年の学校復帰率の高さの理由ですが、

これは間違いなく、「生徒数増」だと思っています。

フリースクール内の生徒数が増えるということは、

「多様性」が生まれてきたことを意味します。

異なる年齢、異なる個性、価値観、入校までの経緯、これから目指すものの違い・・・これを生徒たちは無意識に体感していき、

それぞれの若く柔軟な頭の中に落とし込んでいく。

これは、少人数では生まれない流れといえます。

この多様性が、フリースクールとしての滝野川高等学校を、

「小さな社会」として存在させ、

同時に「他者と自分の異なる部分」を意識する機会、つまり「自己理解」の場としても存在させるというわけです。

私は常々、「社会性を育てることは、個性を育てること」だとスタッフたち、あるいは保護者の方々に言っています。

多くの場合、「子どもは集団によって個性を消されている」と思われがちでした。しかし「集団が合わない子を預かり、育てていく」ためにはやはり集団が必要だと考えています。そして、その集団が滝野川高等学院における「異年齢集団」であるというわけです。

超個性派集団であるうちで過ごす時間で、トラブルなく上手に過ごせるようになったのであれば、実は学校や実社会でもそこそこやれるくらいの社会性がついていると思います。

その証拠にうちから学校復帰をした子どもたちの復帰後の学校定着率はとても高いです。

ただし学校復帰をして、ある程度の人間関係を築けるようになったからといって、「学力問題」、「進路問題」が解決されたわけではありません。

そこで、滝野川高等学院の学習塾部門である「学習塾・浮間ラボ」の存在が出てくるわけですが、

また長い話になってしまうので、今日はここまでにとどめておこうと思います。

5月はGW明けで不登校生が増えてくることが予想されます。

フリースクールへの入校について検討しておられる方は、

まずは個別面談だけでもいかがでしょうか。