不登校と元不登校に必要な力とは?

query_builder 2021/02/02
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滝野川高等学院広報 足名笙花

 こんにちは。

 最近は一段と冷え込み、寒い日が続きますね。そして都市部ではコロナ罹患者が増加する影響で、相次ぐ緊急事態宣言。精神的にも肉体的にも辛い日々が続いています。

 さて今回は「不登校と元不登校に必要な力」についてお話していきたいと思います。

目次

  • SNSで見かけた「不登校からの大逆転劇」に対する否定的な言葉
  • 私の人生と「不登校からの大逆転」という言葉との関係
  • 不登校、元不登校が引きずる過去
  • 不登校・元不登校に必要な力
  • おわりに
SNSで見かけた「不登校からの大逆転劇」
対する否定的な言葉

 先日SNSで、「不登校からの大逆転劇ばかりいらない」という文章を見ました。これは私の人生にとっても大きく関係する言葉です。

 私はこの文章を見たとき「確かに不登校からの大逆転なんていらないよな~」とふと思いました。しかし後から不登校が自立する過程の難しさや、自分自身が不登校からどのような人生を送ったのか、を考えると、

 「大逆転はいらないけれど、相当努力しなければ不登校という状態ではなくなった後も、不登校を引きずる大人になってしまうのではないだろうか」と思い直しました。

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私の人生と「不登校からの大逆転」という
言葉との関係

 私は中学時代不登校になり、どん底という状態を味わいました。外に出ることも満足にできず、同世代との関わりもなく、勉強もやらず、ずっと孤独を抱えて過ごしました。

 そんな私が母校である通信制高校に入学していなければ、その後の人生がどうなっていたかは分かりません。分かることは大学にも行っていないでしょうし、きっと今も孤独と戦っていただろうということです。

 私は高校に入学すること、そして通信制ながら週5日通学する高校に入学することを決めたこと、そこから新たな自分の人生が始まったような気がしています。

 私の高校時代は、目まぐるしいものでした。

 そもそもたった20数人の同級生の中で最も、学校に通うことを渋っていた生徒でもありました。少しでもクラスがガヤガヤしていれば、その場にいることが苦しくて辛くってトイレに引きこもっていた私です。

 そんな私は徐々に徐々に変化していきました。

 原動力は「変わりたい」と思った自分の意志でした。

 そしてそんなどん底の私を認めともに歩いてくれる友に会えたこと、支えてくれる先生に会えたことが私を変えました。

 そしてそれからは、自分が自分にまた負けないように、そして自分という存在が社会で通用するために、自分を高めていきました。自分と向き合う日々を過ごしました。

 それは「不登校からの大逆転」と同義です。

 私は不登校からの大逆転を目指したわけではないですが、結果的にはそのような思いが私を前に進めました。

 高校時代の勉強量は周辺の高校生に劣っていなかったと思います。むしろ多かったかもしれません。朝は5時起き2時間ほど勉強して、朝は誰よりも早く学校に行き、部活動の準備と清掃、挨拶運動、そして授業を受けて夕方から部活、終わってから夜の11時頃まで学校で勉強、そして帰宅。そんな毎日を送っていました。もちろん土日は部活の練習や対外試合ですし、休みの日も学校か家で勉強していました。

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 遊びにいった記憶もほとんどありませんし、ゲームやテレビ、SNSなども自粛して、日々自分が成長することばかり考えていました。

 今思えば中学時代学校に全く通えず、運動もせず、勉強もしなかった人の行動とは思えない日常でした。

 しかしここまでやって、やっとやっと、、、大学に合格することが出来ました。

 本当にやっと、、、です。

 不登校が大学に進学すること、それは本当に大変なことなんです。

 そして就職して働き続けるということはもっともっと大変なんです。

 なぜなら不登校ではない子どもや若者たちは、不登校の子どもや若者が休んでいる間も勉強していない間も、学校に毎日通い、部活も行い、勉強もして、様々な経験や人間関係から社会経験も少しずつ積んでいるのです。

 そんな子どもや若者に受験で勝つためには、

 就活を行い内定を獲得し、継続して働いていくためには、

 相当の努力を行わなければかなわないのです。

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 私は高校で学校に通うことが出来るようになり、他者と当たり前のようにコミュニケーションをとることが出来るようになりました。大学では周りの学生と同じように学び生活することが出来ました。

 しかしこれらのことは苦難と挫折の連続を乗り越えたからこそ、出来るようになったことなんです。朝起きれず、さらにうつ病だと中学時代診断された私が、地道に自分と向き合って、やっと出来るようになったことなんです。

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 私は高校時代、以上のような生活を送ってきたからこそ、大学では歴史学の講義を受けながら、中学社会、高校歴史、そして高校公民の免許を取るための講義を受け、部活、そして学内ボランティアなど、様々な活動を行うことが出来ました。

 卒業時の合計単位数は200を超えます。卒業要件の単位数が124単位であることを考えると、よくやったな、と思います。毎日毎日朝から夜まで授業、そして部活や様々な活動。これらの行動を行うためには、多くの友人の助けも借りました。

 そもそもコミュニケーションをとることが苦手だった私にとっては、自分から話しかけて人間関係を構築し、そして人と関わりながら生きていく。これが一番の課題だったかもしれません。

 そして大学時代はここまでやって、元不登校という自分の過去を引きずらなくて済みました。「通信制でも元不登校でも全く関係ない、自分で道は拓ける」と思うことが出来ました。

不登校、元不登校が引きずる過去

 つまり私は思うのです。現在不登校の方も元不登校も、自分で未来を変えるしかないんだと。過去を引きずらなくてよい状況を作るのは自分です。私も言い訳をすれば山ほどあります。でも言い訳は私を前に進めません。足を引っ張るだけなんです。

 そしてまずは「不登校からの大逆転」を念頭に置いた努力をする必要があると。

 これについては世の中から不登校という言葉自体を消したって、状況は変わりません。なぜなら不登校という状態ではない子どもや若者と圧倒的に学力や精神力、体力などに差が出来てしまっているという「事実」には何ら変わりはありませんから。

 そして自分が不登校何てことを気にせずに、社会で活動することができる状態に行き着くこと、そこまでいって「不登校」という言葉が自分の中で消えるのだと思います。

 私は不登校だった中学校を卒業して7年経った今、やっと不登校という状態について考えないようになりました。それは7年間ずっと私自身が前を向き続け、目の前の課題や壁に対しひたむきに行動してきたからだと思っています。そして「自分自身」が大学や社会で戦うことが出来る状態になってきたからこそ、不登校という言葉を意識しなくなったのだと考えます。

 上手くいかないことも、どうしようもなく悲しいことも辛いことも、悔しいことも、この7年間味わってきました。でも前を向くことを辞めませんでした。言い訳をする時間も過去を振り向きたくなる時もありましたが、そんな時泣きながら机に向かった日々があったから今があります。

不登校・元不登校に必要な力

 私は自分の経験から現在不登校の方や元不登校の方にも、優しい言葉だけを言うことは出来ません。もちろん休む期間、心を落ち着かせる時間は大切です。でも社会は動き続けています。そのため、ずっと「休んでいいよ」「勉強もしなくていいよ」「楽しいことだけしてればいいよ」というようなことは絶対に言いません。

 なぜならその後の人生で苦労すること、後悔することは目に見えているからです。不登校という状態になることは仕方がありません。様々な要因があると思います。しかし不登校になった自分の未来を決めるのは自分です。自分が自分の人生を歩むのです。

 このため不登校になったあと、自分を嫌いにならないために、他者を恨まないようにするために、自分が前を向いて生きるために、自分が成長するしか道はありません。

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おわりに

 私はSNSを見るたびに思います。なぜこの人々は自分の人生なのに、自分と向き合わず、他者や社会ばかりを責めているのだろう、と。

 それは不登校になった子どもの親御さんにも伝えたいことです。結果が出るのは時間がかかります。でも諦めないで子どもにたくさん様々なことを働きかけてあげてください。そして他者や社会を責めるのではなく、子ども自身を見てあげてください。子ども自身を見て支えてあげてください。私は親御さんのその行動が子どもによい影響を与えると思っています。

 今回は文章的に少し重い内容を書いてしまいましたが、それが私の経験に基づいた想いです。今回もお読みいただきありがとうございました°˖✧


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